日本百名山の一つに数えられる標高1,982メートル、西日本最高峰「石鎚山(いしづちさん)」。この山を最高峰とする石鎚山脈(石鎚山地)は四国4県にまたがる壮大な山岳地帯となっています。
石鎚山は日本七霊山の一つとしても知られ、山岳信仰の対象となっています。その周辺には多くの関連神社が点在しており、信仰の中心となっています。
四国各地には、石鎚山の神霊である石鎚毘古命(いしづちひこのみこと)を主祭神とする「石鎚神社(いしづちじんじゃ)」が数多くあり、地域住民や登山者から厚い信仰を集めています。それぞれの神社は、石鎚山信仰に基づいた独自の伝統と行事を持っています。
今治市山方町にある石鎚神社もその一つで、霊峰石鎚山を神体山とする神社です。特に注目すべきは、拝殿の屋根に設置された見事な鬼瓦です。その彫刻の精巧さは他の神社と比べても際立っており、訪れる人々を魅了します。また、狛犬や天狗の像が屋根上に配置され、その独特の装飾が神社の雰囲気を一層引き立てています。これほどの鬼瓦は他の石鎚神社では見られない珍しいものです。