「阿方清水天満宮(あがたしみずてんまんぐう)」は、今治市の今治新都市第2地区・住宅用地「しまなみヒルズ」の近くにあります。御祭神は学問の神様である菅原道真命(すがわらのみちざねのみこと)で、学業成就や受験祈願に地元参拝者が訪れています。
阿方清水天満宮の歴史
阿方清水天満宮神社のはじまりは天慶5年9月(942年)にまでさかのぼり、伊予国司の河野好方が筑紫大宰府から菅原道真公と白太夫の分霊を勧請したことが始まりと伝えられています。
白太夫は菅原道真公に付き従った老僕で、その名の通り若い頃から頭髪が白かったため「白太夫」と呼ばれていました。道真公が903年に太宰府で亡くなった後、白太夫は道真公の遺品を土佐に流されていた長子の高視朝臣に伝えるために旅立ちました。しかし、長旅の疲れと老齢のため、目的地に辿り着く前に体調を崩し、遺品を人に託して905年に79歳で亡くなりました。その後、高視朝臣は白太夫の遺品を祀り、これが霊璽(みたましろ)として崇められました。
元々は近見山に頂上に鎮座
阿方清水天満宮は、かつて近見山の山頂に位置し、「峰の明神(みねのみょうじん)」として知られていました。この神社は、地域の人々から長く信仰され、山頂に鎮座することで神聖視されていました。近見山が現在「明神山(みょうじんやま)」と呼ばれているのは、この神社がその名の由来となっているためです。
阿方清水天満宮と周辺の見どころ
この神社は、東予地区で唯一、神社庁指定のモデル神社に認定されています。参道はよく整備されており、500メートルにわたる石段が続いています。さらに、参道には2基の遍路道の道しるべが設置されており、静かな参拝することができます。