神社SHINTO
古くから信仰を集めてきた神社の由緒と、その土地に根付いた文化を紹介。
今治城は、築城の名手として知られる藤堂高虎によって1602年に築かれた名城です。瀬戸内海に面した立地を活かし、海水を堀に引き込む「海城」としての特徴を持ち、日本三大水城の一つに数えられています。
海事都市・今治は、古くから瀬戸内海で水軍が活躍した地です。中でも有名なのが村上海賊で、戦国時代には海を自在に駆けめぐり、人や物の行き交う道を守り続けました。その歴史は城跡や遺跡となって今も息づき、訪れる人々に当時のロマンを伝えています。
今治には、多くの貴重な石塔が各地に残され、長い歳月を経て苔むした石肌には、中世の歴史と祈りが静かに宿っています。特に旧乃万村地区、現在の野間地区には石塔が数多く集中しており、その中には国の重要文化財に指定されているものもあります。今なお佇む石塔群は、地域の人々の信仰と文化を今に伝える大切な遺産です。
このような長い歴史を静かに見守ってきたのが、御神木をはじめとする周囲の木々です。中には樹齢千年をゆうに超えるものもあり、幾世代にもわたり人々の暮らしや祈りを受け止めてきました。苔むした幹や四季折々に移ろう枝葉は、自然の力強さと共に、地域に受け継がれてきた信仰と文化を今に伝えています。