「別宮大山祇神社(べっくおおやまずみじんじゃ)」は、大三島にある大山祇神社の分社で、「別宮さん」として地元では親しまれています。今治駅からは徒歩約10分ほどの距離にあり、国道317号沿いの南光坊(四国八十八箇所第55番札所)の隣にあります。
神社の歴史は非常に古く、大宝3年(703年)に文武天皇の勅命により、伊予国守・越智玉興の弟である玉澄が大山積大神を勧請し、越智郡日吉郷に祭祀したことから始まり、和銅5年(712年)には本格的な社殿が造営、社家である大祝家の分家が神職を務めていました。
別宮ながら本家に負けず劣らずの美しい神社だったと伝えられています。
別宮大山祇神社はその長い歴史の中で、幾度も危機を迎えました。天文20年(1551年)には落雷で社殿が焼失しましたが、同年に再建されました。しかし、天正年間には長宗我部氏の軍勢により一部が焼失し、その時は南光坊のみが再建されました。1575年には拝殿が来島通総によって無事に再建され、木造檜皮葺きの美しい拝殿が誕生しました。
第二次世界大戦中の昭和20年(1945年)には、今治市は大規模な空襲を受け、甚大な被害を受けましたが、来島通総再建の拝殿は奇跡的に残りました。現代でもこのエリア唯一の純和様神社建築として残り続けています。これは愛媛県指定の有形文化財です。
それがこのエリア唯一の純和様神社建築として現代も残りつづけています。実は、第二次世界大戦中の昭和20年(1945年)に、今治市は大規模な空襲をうけ、甚大な被害を受ける中で多くの社殿が焼失してましたが、来島通総再建の拝殿は奇跡的に残りました。
この拝殿は、有形文化財として愛媛県の指定を受け、訪れる人々を魅了しています。
また、旧越智郡玉川町の楢原山頂に鎮座していた奈良原神社の分霊を祀っている奈良原神社は、牛馬安全守護の神として信仰されています。さらに、市の天然記念物に指定されている樹齢300年以上の「お袖さん」と呼ばれる巨大なクスノキも圧巻の美しさを誇っています。
別宮大山祇神社を訪れた際には、隣の南光坊と一緒に参拝するのがおすすめなので、ぜひ足をお運びください。