「山越神社(やまごえじんじゃ)」は、江戸時代初期の慶長年間(1596~1615年)に、この地域が開墾され、山越新開村が設置された際に創建された神社です。以来、地域の発展とともに村の守護神として長く信仰され、現在も多くの人々が五穀豊穣や家内安全を願い参拝に訪れています。
「山越神社」の由来
今治方面から、現在のタオル美術館がある方向の山を越えると、2004年11月1日に西条市に合併された旧周桑郡の旦之上や実報寺(じっぽうじ)といった村落が広がっていました。
それぞれの境界には峠があり、旦之上との境は「椎の木峠」、実報寺との境には「ナラズ峠」と呼ばれていました。そして、この峠を越えるそれぞれの道は「椎木越」「ナラズ越」と呼ばれ、地域の重要な交通の要所として長い間利用されてきました。
こうした地理的背景のもと、山を越える前に位置する麓の村のことを「山越」と呼ぶようになり、その地名が定着していったと伝えられています。
そして、この地に鎮座する神社も、村の名前に由来して「山越神社」と称されるようになったと考えられています。